つくば発 山ある記

山登り初心者の雑記帳

山伏と歩く修験トレイル③:知る人ぞ知る修行スポット【大人のトレイル歩き旅講座】

2020年11月22日(日)

修験トレイル2日目は霊峰浅間の外輪山、ギッパ山へ。

 

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浅間山荘横の鳥居をくぐって一ノ鳥居、二の鳥居を過ぎ、不動の滝へ。

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ここで火を焚いて皆でお祈りしたのだけど実はわたくし、お祈りどころじゃなかったんです。だって目の前にこんなステキな物があるんだもん、心を奪われてしまって。山伏先生と主催者さま、ごめんなさい。

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滝の周りの水が凍り始めてる。氷瀑の赤ちゃん…こんなの初めて見ました。落ちている枝や葉っぱの形に忠実な氷ができているのがなんとも神秘的。

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こうして徐々に、落ちてくる水も凍っていくのかな。この冬はぜひ氷瀑を見に行きたいものです。

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1時間でもここで氷を眺めていたかったけど、お祈りが終わったらすぐ、後ろ髪を引かれる思いで出発。

 

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ある地点から登山道を逸れて渡渉し、道なき道を進んでやってきたのは大きな洞窟の前。

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昔、浅間山の噴火が激しかった頃、浅間の守り神である虚空蔵菩薩を背負ってきた頓誉法円上人という人が、12年間この洞窟に篭って祈り続けたという場所だそうです。洞窟の中にも入りました。広くて神秘的な空間でしたが、ここでも私が心奪われたのは…

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雑念だらけだ…。

 

洞窟から出てまた皆で火を焚いてお祈り。虚空蔵菩薩も一緒です。

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浅間山の噴火を鎮めたとして崇められた上人は里の寺で過ごした後、再びこの洞窟に戻り「途中入場」して即身仏になった、、と…ん?何か違和感を感じて調べたら、途中入場じゃなくて「土中入定」だそうで。笑 生きたまま土に埋まった棺の中に入って行くことだとは話の流れでわかったけど、こんな言葉知らなかったー。

 

振り返ればこの景色。背後に洞窟があり、なんとも心が安らぎます。一同瞑想。螺貝の音が谷中に響き渡り、雑念だらけの私も神妙な気持ちに。

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近くにある頓誉法円上人のお墓にもお参りしました。

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この日はここが最終目的地で、来た道を戻って下山します。途中、登ってくる人々とすれ違う時、私たちの宝冠姿にドン引きしているのが面白かった。そりゃそうだ。私でもなんだろう、あの人たち…って思うだろうな。

 

登山口の鳥居まで戻ると鳥居の下に一本の丸田がありました。鳥居に向かって走り、「おぎゃー!」と言いながら丸太を飛び越えて、修行終了。新しい自分に生まれ変わったというわけ。

 

山登りはスポーツであると同時にその土地にまつわる歴史や文化を探訪する楽しみもあり、奥が深い。今回は日本の山を語る時、避けて通れない山岳信仰の一端を垣間見ることができて良かったです。山登りという活動の、スポーツ・レジャー以外の側面はなかなか体験する機会がないけれど、明治時代に近代登山が持ち込まれるまでは長い間、こちらが主流だったんですよね。。。

 

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