筑波山(第6回):北稜から 想定外の雪山デビュー
山の師匠とワカサギ釣りの打ち合わせがてら、筑波山に登ることになりました。2日前に積もった雪が山頂付近にまだうっすら残っています。現地はどうなっているのかな。(写真は登山前日の午後4時頃撮影したもの)
今回は、まだ歩いた事のない裏筑波から登ることに。コース名がよくわからないけど北からアプローチするので、エベレスト風に北稜ルートと呼んでみよう。
2月2日(土)
8時半、ゆりの郷駐車場に集合。車で登山口に向かうも、日陰部分はかなり雪が残っていました。行ける所まで車で行って登山スタート。師匠の引率の元、参加者はniclouお兄ちゃんと、夫、私の3人。今回、niclouさんと妹ちゃんは私達を降ろして麓の温泉で待っててくれるのです。何ともありがたい、後方支援。
林道というのでしょうか、舗装はされていないけど、車の通れる道を歩きます。雪があるのは予想していたけど、こんな雪景色が見られるとは思っていませんでした。だんだん雪深くなります。
うさぎの足跡発見。
雪の華?
よく見かけるコーヒーみたいなこの実も、雪をかぶって風情があります。
大好きなガクアジサイがドライフラワーになっていました。梅雨時期にぜひ来たいものです。
北稜ルート唯一のトイレがあるオートキャンプ場。雪がなければ普通車でも、ここまで上がってこられるようです。寒いとてきめんトイレが近くなるので、ここでの休憩を心待ちにしていました。やっと着いてホッとした私を迎えたのは、非情にも「閉鎖中」の張り紙…。案内のあった別のトイレもまた閉鎖中で焦ったけど、幸いもう一か所あり、そこは使えました。三度目の正直で良かった。水洗トイレは冬の間、閉鎖するようです。
トイレから出て人心地つくと、可愛い雪だるまが出来ていました。
この先、雪はどんどん深く歩きにくくなり、写真を撮っている余裕などなくなりました。初めての北稜ルートは何度か登ったあの筑波山とはとても思えず、ものすごい遠くのスキー場にでも来ているようです。
ゴールはあの山頂に違いないのだろうけど、一体どの辺りに出るんだろう。歩き始めからずっと気になっていましたが、笹に覆われた斜面を登りきると、女体山神社のすぐ下に出ました。尾根の丁度向こう側がロープウェイ駅からの登り道、という位置関係。こんなところに道があったんだ。
雪に覆われた女体山山頂。さっきまで知らない遠くの山を歩いているみたいだったのに、慣れ親しんだこの山頂に居るのがちょっと不思議な気持ちでした。同じ目的に到達するのに、いくつも違った道がある。山登りはまさに人生の縮図だ。。。
山頂駅まで下りてテラスでお昼休憩。陽当たりの良い南斜面は暖かでした。ここでスリングを使った簡易ハーネスの結び方を教わりました。
下山時はカラビナを使って、セルフビレイや固定ロープを伝って歩く方法を実習しました。実際はロープの必要な箇所ではなかったけど、危なくない箇所で経験しておけば安心です。
印象的だったのが、ロープで確保されて歩いたこと。師匠の持ってるロープの先は私の背中で簡易ハーネスに繋がっています。転倒や滑落から守ってくれる大変ありがたい装置ですが、縄で繋がれるというのは人生初の経験。背中でカラビナの閉まる音がカチッとした瞬間、「まるで犬の散歩!」と、不謹慎にもこみ上げる笑いをこらえることが出来ませんでした。
実は長い下り坂がもうすぐ終わりという時、派手に滑って転んだのですが、師匠が瞬時に引っ張ってくれたお陰でお尻を強打しなくて済みました。犬の散歩、効果は絶大です。
キャンプ場から先、沢沿いの道はあまり整備され過ぎず、好みでした。今度はここを登って来たい。
空洞になった切り株に、苔や蔦が集まって出来た天然のリース。可愛い♪
いつか雪山を目指したいと思ってはいたけど、まさかこんなに早く筑波山で雪上を歩くとは。普通のトレッキングシューズでは滑りそうで、気を付けて歩くのでいつも以上に疲れます。普段は痛くならないのに今回は緊張して余計な力が入っていたのでしょう、肩から腕が筋肉痛になりました。いつか雪上訓練を受けて、本格的な雪山にデビューしたいものです。